石けんづくりのあれこれ

石けんの作り方・お店・こつなどいろいろな情報をまとめています
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コールドプロセス法

コールドプロセス
コールドプロセス法は鹸化法の1つです。普段私が石鹸作りを行っているのがこの方法です。
固形石鹸を作る時には,この方法が失敗も少なくおすすめの方法です。
 この方法は、オイルに苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を入れてひたすら混ぜるだけ。時間をかけて混ぜると、だんだんととろっとしてきます。まあ、すぐにとろっとしてこなくてもしっかりと混ぜていれば、化学変化はどんどん進みます。数十分混ぜ合わせたら、固まらなくても型に入れて、そのまま放置しておくだけで、化学変化が進み固まってきます。
コールドプロセス法では型に入れるときにはまだ、種が柔らかいので、オプションとして香りをつけたり、何か加えたり、色をつけることができ、いろいろなデザインも楽しめます。水分にハーブの抽出液なども加えることも可能です。

 コールドプロセス法では、じっくりとゆっくり化学変化が進むために、化学変化が終了するまで時間がかかります。
型に流し込んでしまうと、中の様子は分からないのでどのくらいの時間がかかるかと言われると答えようがないのですが、水分も蒸発し、硬さも安定してくるには1ヶ月くらいはかかるのではと思います。
そう、つまり、混ぜ合わせた後は1ヶ月は放置ということです。
もちろんその間に型から出したり、石鹸を切って、使いやすい大きさにしても大丈夫ですが、香りも楽しみながら、1ヶ月じっと我慢です。
さらに、作っている間にいろいろなオプションを混ぜ込むことが可能なのですが、強アルカリと直接混ざることになるので、アルカリに弱いものは効能が期待できなくなります。
また、色のついた植物などはアルカリの作用によって思うような色合いにならないことも多々あります。

多少のリスクもありますが、大きな失敗もなく、どなたにも綺麗な石鹸をつくる事ができるのがコールドプロセス法の良いところ。
しかも、不思議なことに、同じレシピでも、かき混ぜ方が違ったり、気温や湿度によって、全く同じ石鹸ができることはありません。
自分の気分にも左右されているのかも・・・とも思います。
いつでもわくわく、どんなのができるか楽しみになる作り方です。

ホットプロセス法

ホットプロセス
ホットプロセス法は鹸化法の1つです。
石鹸作りは化学変化によるものなので、温度は重要。
石鹸を作るための化学変化を促進するには温めるのが良いのです。
一気に化学変化を起こすために石鹸作りの方法の1つとして「ホットプロセス法」という方法があります。
「ホットプロセス法」はオイルと強アルカリを混ぜ、温度を上げながら混ぜ合わせる方法です。家庭で作るなら、お鍋で加熱しながらかき混ぜるという感じでしょうか。
加熱することで化学変化が進み、同時に水分も飛んでいくので、できあがったときにはマッシュポテトのような状態です。これを型に入れて固まった後はすぐに使うことができます。また、オプションは最後に入れることになるので、強アルカリに混ぜるリスクが少なく、成分が十分に発揮できると思われます。
反面、高温にオイルをさらすことで、オイルが酸化しやすかったり、温めるときの温度管理が意外と難しく、私が初めに石鹸を作った時にはこの方法だったので、コツがつかめず、うまくできませんでした。また、余りデザインに凝ることができません。
しかし、液体石鹸を作ったり透明石鹸を作ったりするときにはこの方法を使います。

鹸化法と中和法

鹸化法と中和法
固形石けんを作る方法は大きく分けて2種類。1つは「鹸化法」そしてもう1つは「中和法」です。 鹸化法とは名前の通り、鹸化という化学変化を使って石けんを作る方法です。具体的には油脂(オイル)とアルカリ水溶液を混ぜ合わせて石けんを作る方法です。混ぜ合わせるだけなので、個人で石けんを作ろうとするときには道具も少なく、簡単に作ることができるため、ほとんどのソーパーさんはこの方法で作っています。この鹸化法は油脂そのものを反応に使うため、油脂に含まれているグリセリンや未反応の油脂が不純物として石けんの中に残ります。石けん自体の純度は高くありませんが、グリセリンや残った油脂は保湿の役割をしてくれ、優しい石けんになります。反面、不純物があることによって変質しやすくなったりします。

そしてもう1つ、「中和法」という方法です。こちらは主に工場などで使われている方法です。あらかじめ油脂を脂肪酸とグリセリンに分解して、脂肪酸とアルカリ成分のみを反応させ、純度の高い石けんを作る方法です。酸とアルカリの反応なので"中和"です。この方法を用いると余分な物を排除してから変化させるため、短時間で、不純物が少なく純度の高い石けんができます。大量生産向きといって良いでしょう。市販の石けんの多くはこの方法で作られています。

鹸化と石けん

鹸化と石けん
固形石けんは油脂(オイル)とアルカリの水溶液を混ぜ合わせ、化学変化させて手作りで作ることが可能です。もう少し詳しくいうと、油脂に含まれている脂肪酸とアルカリ成分が反応して石けんができます。これが「鹸化」という化学変化の1つです。このとき反応を引き起こすために水分が大きな役割を担っています。そんな話しも含めて、鹸化という化学変化をきちんと説明すると化学の専門分野を学習していなければ何のことやらさっぱりわからない話になってしまうので、石けんづくりには脂肪酸とアルカリの反応=鹸化であることがわかればOKです。

石鹸をつくること

つくること
石鹸をつくる事ができるということを知ったのは今からう○十年ほどさかのぼる高校生の時に化学で「鹸化」という化学変化を学習したことに始まります。当時は石鹸ができるから「鹸化」(私としては石鹸ができる化学変化と覚えたのです)というのか〜。と自分なりにかなり納得していました。そのときには実践はなく、理論だけ。
 初めて実践に結びついたのは平成18年頃のこと。ちょうどエコブームで廃油から手作り石鹸をつくるというのがはやっていた頃かも知れません。家で使うオイルと強アルカリを混ぜることで石鹸ができると聞いて、早速試してみました。化学の時間に学習したことはなにやら薬品がないとできないような勝手なイメージだったのに、当たり前だけど、割と身近なもので、鹸化できると改めて感じました。何事もやってみないと分からないものです。加熱をし、ひたすらかき混ぜて、確かに石鹸らしいものが完成しました。泡も立ち,汚れも落ちるようなものとなりました。しかし、香りが油臭で使えたものではありませんでした。思ったような石鹸にならず、どうしたら改善できるのだろうと、情報を集めたのですが、残念ながら、解決策を見つけられず、そのままになってしまいました。
ところが、最近になって、加熱もせず、ただ、オイルと苛性ソーダを混ぜるだけで綺麗な石鹸になると聞きつけて半信半疑でつくる事になりました。加熱してもうまくいかなかったのにと思いながら、ものは試しと作ってみると確かに混ぜるだけでも綺麗な石鹸ができあがったのです。以前の石鹸作りは加熱してひたすらかき混ぜて・・・という作業だったので、加熱せずに石鹸ができることに感動しました。オイルも廃油でないものを使うことで、油臭さもなく、使い心地が素晴らしい石鹸にすることができたのです。確かにこの方法はとても簡単で、しかし、同じレシピで作っても1回1回、違いが出ます。まるで,作者の様子を映し出しているみたいです。